突然見えなくなる?眼底出血とは
眼底出血とは、目の中で出血したものを総称して眼底出血といいます。
出血する場所によって『硝子体出血』『網膜前出血』『網膜出血』『網膜下出血(黄斑下出血)』といった具合に細かく分類されており、治療法も異なってきます。
眼底出血を起こす病気として、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症、網膜剥離(網膜裂孔)、網膜細動脈瘤の破裂などがあります。詳細についてはそれぞれのリンクをご参照ください。
網膜細動脈瘤とは
動脈硬化が進むことで、眼底の網膜の血管にも動脈瘤ができることがあります。この小さな血管の瘤を網膜細動脈瘤と呼びます。
動脈瘤の血管壁は脆いため、一時的な血圧上昇などをきっかけに破裂することがあります。動脈瘤が破裂すると『硝子体出血』『網膜前出血』『網膜出血』『網膜下出血(黄斑下出血)』いずれも起こす可能性があり、破裂の仕方によって大きく視力予後が変わります。
網膜細動脈瘤破裂時の治療
経過観察
動脈瘤破裂による出血が少量で眼底がよく観察できる場合は、経過観察による出血の吸収を待つことがあります。ただし、再破裂による悪化のリスクがあるためレーザー治療ができる状態であればレーザー治療を併用することが多いです。
レーザー治療
出血の量が少なく、飛蚊症が増えた程度の症状であれば、動脈瘤にレーザーを打ち、凝固させることで動脈瘤の再破裂をある程度予防することができます。出血が止まらない場合や、出血が多く眼底は観察できない場合は手術加療を必要になることもあります。
硝子体手術
網膜細動脈瘤破裂は『硝子体出血』『網膜前出血』『網膜出血』『網膜下出血(黄斑下出血)』にいずれも起こり得ます。
このうち、『網膜下出血(黄斑下出血)』は早く治療をしなければ重篤な視力障害が残る可能性が高くなります。眼底出血により眼底が観察できない場合、『網膜下出血(黄斑下出血)』を併発している可能性もありますので、基本的には硝子体手術を行い、出血を取り除きます。『網膜下出血(黄斑下出血)』がある場合は、黄斑下出血移動術を同時に行う必要があります。
黄斑下血腫移動術
動脈瘤が破裂し黄斑部に出血が大量に流れ込んで、血腫となった場合に適応となります。出血の勢いが強いと黄斑円孔を併発することがあり、その場合は手術をしても視力予後が悪くなります。
黄斑下出血移動術は硝子体手術の際に目の中にガスを入れ、術後に座位やうつ伏せをしてもらうことで重力やガスの浮力を利用して血腫を黄斑部から移動させます。出血による網膜へのダメージが少なければ良好な視力を得られることもあります。
当院は入院設備を備えておりますので、自宅へ帰ってから座位やうつ伏せなど姿勢を続ける自信がないといった方は術後入院していただくことも可能です。通院の都合や自宅環境に合わせて選択いただけますのでお気軽にご相談ください。