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加齢黄斑変性

黄斑とは

黄斑の役割目の中に入ってきた光を感じるところ、カメラでいうフィルムにあたる部分を網膜と呼びます。
黄斑とはその網膜の中心部分のことで物を見るためにもっとも重要な働きをしている部分です。黄斑部が障害されると、視界のちょうど真ん中の部分が障害されることなり、細かい物を判別したり、文字を読んだりすることができなくなります。

加齢黄斑変性とは

加齢黄斑変性は、加齢が原因で黄斑に異常が生じ、視界の中心部分が見えづらくなる病気です。
見ようとする部分がぼやける、暗く感じたり、欠けて見えたり、物が歪んでみえるといった症状が出てきます。適切な治療を受けても完治することが難しい病気で、放置すると失明に至る可能性もある病気です。症状の少ない初期の段階で見つけて、早期に治療を開始することが大切です。

萎縮型加齢黄斑変性

黄斑部の光を感じる細胞が加齢と共に徐々に萎縮し、光を感じる機能を失っていくタイプの加齢黄斑変性です。有効な治療法は確立されていませんが、ビタミンC・ビタミンE・ルテイン・ゼアキサンチン・亜鉛を含んだサプリメントを内服することで病気の進行が緩やかになる可能性があると言われています。

新生血管型(滲出型)加齢黄斑変性

黄斑部付近に新生血管と呼ばれる異常な血管を生じたものを新生血管型(滲出型)加齢黄斑変性と呼びます。
新生血管は正常な血管に比べ非常に脆いため、血液の成分が漏れ出たり、破れて出血を起こしたります。進行を抑える、緩やかにする治療がありますので、早期発見、早期治療が大切です。

加齢黄斑変性の症状

加齢黄斑変性は両目同時に発症することは少なく、最初は片目にだけ症状が出ることが多いです。普段両目で生活していると片目の異常に気付かないことがよくあります。セルフチェックを行う際は必ず片目ずつ隠して行うようにしましょう。

主な症状

  • 見ようとする部分がぼやける
  • 視界の中心が暗く感じる
  • 視界の中心が欠けて見える
  • 物が歪んで見える
  • 色の違いが分かりにくくなる

自宅でできるセルフチェック

① アムスラー検査と言われれるもので、格子状の図から30cm程度離れたところから片目ずつ検査します。
② 片目の隠した状態で真ん中の黒い点を見つめます。
③ 黒い点を見つめたまま、格子の線が波打って見えたり、欠けて見えたりしないかをチェックします。

何か異常を感じた場合は、加齢黄斑変性やその他の病気の可能性がありますので、早めに眼科を受診するようにしましょう。

加齢黄斑変性の原因

加齢

加齢によって黄斑部に老廃物が徐々に蓄積し、網膜の細胞が萎縮したり、新生血管が出来てしまうと考えられております。

喫煙

タバコを吸う人はタバコを吸わない者よりも加齢黄斑変性を発症するリスクが高くなります。加齢黄斑変性が進行するリスクも数倍高くなると言われており、禁煙が強く推奨されています。

生活習慣

食生活の欧米化や紫外線曝露による網膜へのダメージが加齢黄斑変性の発症つがなるとされています。一方で、魚や果物,野菜を多く摂取する食生活は加齢黄斑変性の発症を抑える効果があると言われています。

遺伝

ある特定の遺伝子が加齢黄斑変性の発症に大きく関与しているということがわかっています。

加齢黄斑変性の検査

視力検査

視力を測定する検査です。
視力検査だけで加齢黄斑変性の診断をすることは出来ませんが、加齢黄斑変性は黄斑部が障害される病気ですので、最初に視力低下の症状が出てくることがよくあります。

眼底検査

眼底検査では、視神経や網膜といった眼球の奥にある眼底と呼ばれる部分に異常がないか調べます。
加齢黄斑変性では黄斑部に出血などの異常が出てきますので、疑わしい所見があった場合はOCTなどでさらに詳しい検査を行います。

光干渉断層像検査(OCT)

網膜や脈絡膜の断面を撮影することできます。
加齢黄斑変性によって生じた新生血管を検出できるだけなく、新生血管から生じた血液成分の漏れや出血も評価することができます。治療効果を判定するのに必須の検査で加齢黄斑変性において最も重要な検査になります。

蛍光眼底造影検査

血管を映し出す造影剤というお薬を点滴して眼底の写真をとります。
新生血管の広がりや血液成分の漏れ出ているところを検出できます。新生血管の活動性を評価することで、治療方針の決定に役立ちます。

アムスラー検査

物が歪んで見えたり、欠けて見えたり、薄暗く見えたりしないかを調べる検査です。
加齢黄斑変性以外の病気でも異常がでますので、異常がある場合はさらに詳しい検査が必要になります。

加齢黄斑変性の治療法

加齢黄斑変性は放置すると失明に至る可能性のある病気です。症状の少ない初期の段階で見つけて、進行させないために早期に治療を開始することが大切です。萎縮型加齢黄斑変性には有効な治療法は確立されていませんが、後述の予防法を実施することで進行を遅くすることができると言われています。一方で、新生血管型(滲出型)加齢黄斑変性には下記のような治療があります。

硝子体注射(抗VEGF療法)

抗VEGF薬という新生血管の活動性を抑える効果のある薬剤を硝子体内へ注射します。
加齢黄斑変性の進行を抑えるためには1〜4ヶ月おきに注射が必要になりなりますが、進行した加齢黄斑変性では十分な効果が期待出来ないこともあります。当院ではなるべく注射回数が少なくなるよう一人ひとりの病状に合わせた最適な治療間隔を提案しています。

硝子体注射について

レーザー光凝固術

新生血管をレーザーで焼く治療です。新生血管が黄斑部から離れている場合に適応となります。

光線力学的療法(PDT)

光に反応する薬剤を点滴しながら、特殊なレーザー光を新生血管に照射することで、新生血管を閉塞させます。
点滴した薬剤は体内にしばらく残るため、治療後48時間以内は、目や皮膚に直射日光や強い光が当たらないようにしなければなりません。

黄斑下血腫移動術

新生血管が破れ黄斑部に大量出血し、血腫となった場合に適応となります。硝子体手術で目の中にガスを入れ、術後に座位やうつ伏せをしてもらうことで重力やガスの浮力を利用して血腫を黄斑部から移動させます。出血による網膜へのダメージが少なければ良好な視力を得られることもあります。手術後は再発予防のため加齢黄斑変性の治療である硝子体注射が必要になります。

当院は入院設備を備えておりますので、自宅へ帰ってから座位やうつ伏せなど姿勢を続ける自信がないといった方は術後入院していただくことも可能です。通院の都合や自宅環境に合わせて選択いただけますのでお気軽にご相談ください。

硝子体手術について

入院について

加齢黄斑変性の予防のため気を付けること

禁煙

タバコを吸う人はタバコを吸わない者よりも加齢黄斑変性を発症するリスクが高くなります。
加齢黄斑変性が進行するリスクも数倍高くなると言われており、禁煙が強く推奨されています。

サプリメントの摂取、食生活の見直し

ビタミンC・ビタミンE・ルテイン・ゼアキサンチン・亜鉛を含んだサプリメントを内服すること、魚や果物,野菜を多く摂取する食生活を心掛けることが加齢黄斑変性の予防につながると言われています。
また、加齢黄斑変性の進行を緩やかにする効果もあると言われています。

紫外線対策

紫外線は網膜にダメージを与え、加齢黄斑変性の原因となります。
サングラスや帽子、日傘などを使用し日頃から眼の保護を行いましょう。